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賃貸物件を中古で購入すると、多くの場合すでに賃貸借契約が売主との間で締結されています。

一般的には売主から賃借人に大家が代わった旨の連絡を入れることになります。


これについての法律的構成を書いてみようと思います。



?賃貸借契約

賃貸借契約は、「賃貸人が物の使用収益を賃借人にさせる事を約し、賃借人がその賃料を支払う事を約する事によって成立する契約」です。(双務契約・有償契約・諾成契約)

有償契約ですので、売買の条文が準用されます。(559)
つまり他人物売買が合法であるのと同様、他人物賃貸も合法となります。



?債権譲渡

賃貸借契約における賃料請求権および賃借権は債権です。

債権譲渡は原則有効で、譲渡の対抗要件は
・譲渡人から債務者への通知
・債務者の承諾
これらを確定日付証書により行うことです。(466・467)

この通知の到達の前後を以って、優劣を決めます。(宅建の範囲です)
これは譲渡人が債務者と通謀して通知のあった日時を遡らせることを可及的に防止するためです。


債権として手続きするとしたら、売主から賃借人への通知ないし賃借人の承諾を内容証明で行うということになります。



?賃借権の物権化

債権は原則として第三者に対抗力が無く、不動産賃貸借において賃借人の地位が弱いため、民法は不動産賃借権を他の賃借権と区別して強化しています。


物権とは、物を支配して排他的に利益を享受する権利とされています。
債権が特定人に対して一定行為を要求する権利であるのに対して、物権には次のような特徴があります。

・直接支配性(権利内容を実現するのに他人の行為を必要としない)
・排他性(1つの物に同じ内容の他の物権が成立しない)

このような物権特有の性質を、不動産賃借権にも導入して強化しています。


1.対抗力の付与

不動産が譲渡された場合、賃借権を通常の債権と考えると賃借人は賃借権を買主に対抗できないことになります。
このため、買主は賃借人に対して不動産の明け渡しを求めることが可能となってしまいますが、賃借権に対抗力を付与するため買主はこのような主張ができず、賃借人は保護されます。
(605・借地借家10-1・31-1)

2.存続期間の長期化

借地借家法により、存続期間が長期間に定められたり、解約に正当事由が必要とされています。
(借地借家3・6・28)

3.譲渡性

民法では賃借権の譲渡・転貸を認めていません。(612)
しかし判例は612条の適用範囲を限定しています。
また借地借家法19において、裁判所の許可により借地権の譲渡・転貸を可能としています。

4.妨害排除請求権

判例では対抗要件を備えた賃借権に妨害排除請求権を認めています。
(そうでない場合は、賃借人が賃貸人の物権的請求権の代位行使を行う必要があり、この方法では手続きが面倒です。)


賃借権は民法において債権として構成されていますが、上記のように、その実態は物権たる地上権の機能に類似していて、その違いは小さくなっています。

よって賃借権の二重設定があった場合は、債権的に確定日付で優劣を決めるのではなく、不動産物権の対抗要件の先後で決すべきであるとされています。



?賃借権の譲渡

賃借権の物権化により、賃借権の譲渡性は緩和されているものの、原則としては賃貸人の承諾が必要とされています。(612)
これは賃貸借が当事者間の信頼関係に基づいていて、無断譲渡があれば通常当事者間の信頼関係が破壊されるからです。

大家にとっては入居者が誰であるかは
・賃料回収の確実性
・目的物の使用方法
に影響があり、重要な事項となります。
ちゃんと支払ってくれて大切に使ってくれると思うから、その入居者に貸しているわけで、入居者が変わればその前提が崩れます。
賃借権の譲渡は制限されて然るべきでしょう。



?賃貸人の地位の譲渡

一方、オーナーチェンジの場合は違った判断となっています。

売買において、目的物の所有権が買主に移転することは約されますが、当該目的物に係る賃貸借契約はどうなるでしょうか。

民法は賃貸借を債権として構成していますので、一つ一つの賃貸借契約につき債権譲渡の手続きを取る必要が生じるようにも解せます。

確かに契約当事者たる地位の移転は合意によって始めて生じるのが原則ですが、買主は賃料を取得して投下資本を回収するのが賃貸借を前提として取引している売買当事者の意志に合致します。
またオーナーチェンジは使用収益債務の免責的債務引受にあたるわけですが、賃貸人の目的物を使用収益させる債務は、目的物の所有者であれば誰でも成すことのできる債務なので、賃借人の同意は不要と考えられています。

このように売買に賃貸借契約が付随し、買主は目的物の所有権移転登記を具備すれば賃貸人の地位の移転を対抗できるとされています。
この場合、債権譲渡の対抗要件は不要であるとされています。



?滞納賃料・敷金

旧賃貸人の下で発生した滞納賃料債権は、別途債権譲渡の手続きをとらない限り、新賃貸人に承継されるものではないと考えられています。

敷金は賃貸人の担保として機能するものであり、担保は被担保債権と共に移転する(担保の随伴性)ものなので、敷金返還債務も新賃貸人に承継されます。
もっとも移転時に賃料の滞納などがあれば、その債権額を控除した残額が移転することになります。
そうしないと旧賃貸人の下で敷金が担保としての機能を果たさないことになるからです。



?賃貸人移転の通知

仮に賃貸人の地位の移転の連絡が賃借人に伝わらなかった場合、賃料の誤払いが発生することになります。
極論を言えば、登記が移転していればオーナーチェンジの連絡がなくても賃借人は新オーナーへ賃料を払わなくてはならないのですが、いちいち登記を見ている賃借人はいませんので、売主から通知ないしは、売主の委任により買主が通知することになります。

間違えて売主に払ってしまった分は、買主から売主に対して不当利得返還請求(703)することになります。



法律を応用して仕事に活用するためには、法律の基本が分かっていないとできないので、このような勉強をしました。
先日落札した区分マンションや3月に取得した戸建は民法の応用ができるので、やっと勉強したことが使えて嬉しいです。
勉強しても、その内容が日の目を見ることは僅少なのが辛いところです。苦笑


普通に大家さんをやるだけなら、信頼できる不動産屋さんに丸投げしておけば良いと思います。

?~?は宅建の範囲だったと思います。
4択なので、こんな法律の勉強をしなくても、常識と感でいけると思います。
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